2008年08月24日

円山応挙「龍門鯉魚図」。

円山応挙「龍門鯉魚図」。白黒ツートンカラーの縦じま。しかしあくまでも、抽象画ではございません。写実画でございます。
白黒ツートンカラーの縦じま。
しかしあくまでも、抽象画ではございません。写実画でございます。



円山応挙「龍門鯉魚図」。一部を拡大。上図の一部を拡大。

鯉が滝登りしていました。

で。

驚くべきは、むしろここからなのですが。。。

滝となって流れ落ちる水。登る鯉に かぶさっている水。
この水を どう 描いているかというと。。。

。。。描いとらん。
え ? えええ ?
描いとらんです。何も。

鯉を普通に描いたあと、上から白い線を かぶせて引いたのではございません。
鯉も水も、最初から、何も描いていません。無地のまま。
鯉・なにもなし・鯉・なにもなし・鯉・なにもなし
の シマシマ。



マグリット 白紙委任状 - Google イメージ検索マグリットに、二つの風景をシマシマにして同時に一枚に載せる、ていうことを やっている絵、ございますね。
マグリットにも 上の絵、見せてあげたいわ。
どういうコメントすることでしょうか。
(ちなみに 横の画像は マグリット 1965年 の作ね。)



円山応挙「龍門鯉魚図」。全体の写真ところでこの「龍門鯉魚図」。全体の写真は、横の画像の通り。左右揃って一作品です。。
お目にかけていたのは、作品全体のうち、右側のみでした。
左右それぞれの大画像をご覧になりたい場合は、以下のサイトをご覧になるのも手。
[[作品] 大乗寺 円山派デジタルミュージアム - ◆掛け軸 「龍門鯉魚図」]
ただしここ、「マルシー」が超ウザい。歴史的遺産・学術的芸術的国民的財産に対し、どうして権利を主張しようと思うのでしょうか。私物であるかのようです。みんなのもの、ということでいいと思うのですが。



今日 気になった 赤の他人のサイト。

[ほぼ日刊イトイ新聞 - 江戸が知りたい。東京ってなんだ?! - 江戸東京博物館「特別展 円山応挙」についての特集 - 「幽霊画にいたる、応挙の進化」1/5]



[写実の巨匠・円山応挙:トラネコ日記]

あたくしオススメの応挙作品が あまねく 画像付きで紹介されています。
前記事 で ご紹介いたしました あの絵 も。



[美術ミステリー45 - 無頼の絵師 澤田ふじ子 幻冬舎]

このサイトで取り上げている小説自体は読んだことはございません。オススメかどうかは存じません。ただ、期せずしてオススメなのが、話のついでに載っている画像です。円山応挙「龍門鯉魚図」のほかにも、雪舟の「秋冬山水図・冬」の画像も見られます。





関連する過去記事。

つい最近の記事
[上野・東京国立博物館 での 特別展「対決−巨匠たちの日本美術」、見てきました !! ]
で、あたくし、こんなことを書いていました。
 
「円山応挙で好きなのは、「あれ」やら「あれ」なのですが、残念ながらそれらは出ていませんでした 
 (それらについては、機会あれば当ブログでそのうちちゃんとご紹介いたしましょう)。」

 
というわけで、「あれ」をご紹介した前記事に続いて、残りの「それ」を、ご紹介申し上げました次第。



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【関連する記事】
posted by (旧) hinden (まほまほファミリー) at 00:00| Comment(0) | TrackBack(2) | 日本の文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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円山応挙「氷図屏風」。未曽有の天才の仕業。全世界はこの絵に驚け !!
Excerpt: すっ。すっ。 と、引かれた何本かの線。 しかしこれは、抽象画ではございません。写実画でございます。   これぞ、 応挙「氷図屏風」。   池の氷に入った ヒビ   でございます。
Weblog: hinden (まほまほファミリー)
Tracked: 2008-08-24 03:18

上野・東京国立博物館 での 特別展「対決−巨匠たちの日本美術」、見てきました !!
Excerpt: 前記事で取り上げた、曽我蕭白「群仙図屏風」の実物も堪能。 ディテールのカキコミ。情報量がスゴイ。 奔放、大胆、斬新、前衛、奇想。それでいて同時に、細かい実に丁寧な仕事をしてらっしゃる。   曽我蕭白 ..
Weblog: hinden (まほまほファミリー)
Tracked: 2008-08-24 03:19