2009年02月19日

「草」 (詩集「幽界通信」より)。

「草」。町田志津子の第一詩集「幽界通信」より。墓にはめったに行かない
墓標を掩って茂った草をぬく時
苦しくなる

彼の弟と私は
最後の身じまいをさせるため
ひげを剃った
かみそりは時にあやまって彼の頻を傷つけた
魂はまだその邊を漂っているはずなのに
頑強に沈默を守っている彼に腹を立てて
私はそのためだけのように泣き出していた



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[町田志津子の第一詩集「幽界通信」]

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