ああびっくりした。
「ああらひできさん、まほちゃんにピアノ習わせているんですか。」
ふと小学4年生の娘が毎週水曜カワイ音楽教室に通っていることが話題になった際のこと。
「うん。でもだめなのよ。才能、ないの。」
わたくしひできがそう返しましたら、相手の三十代女性が、あらビックリな反応。
「んもう才能ないって何を基準に言うんですか」
と、こうでした。こらこらー。典型的な [親バカ] 発言のはずがどうしてそんな。。。
ち 違うでしょ。この場合 例えばこんなふうにリアクションするんでしょうが。
「ふふ ひできさんったら、まほちゃんのことかわいくてしかたないんですね。」
以降このコミュニケーションのエラーについて、るる、申し述べたいと存じます。
言葉通りにしか受け取らないなら確かに、娘をけなしていることになります。しかし
真意はまったく逆。愛情表現。それどころか、むしろ、娘を自慢しているフレーズです。
こんな程度の細かい小さいことくらいしか指摘できる欠点が見つけられませんわ、
みたいな。
で、勉強ができるだの運動ができるだのならともかく、
なになにする才能、なになにする才能、・・・世に才能の種類は無限にあるというのに、
それ、全部持ってないと、いけませんか。うち一つでも欠けているとオオゴトなのですかね。
たかがピアノの上達が遅い程度のこと。
[不器用] と とらえれば けなし言葉でも
[ドジっ娘] (どじっこ) と表現すれば [萌え] の対象。
欠点なんて [愛らしい] の裏面いやいや同じことではないですか。
で。ともかく。
まともな感覚の持ち主なら、先程のわたくしの発言を
ほほえましい、というふうに受け止める以外に考えられないのですがね。
ただこの女性の場合、違って、受け止めてしまいました。
前提が違っちゃってるまま会話が続きます。
「どうせひできさん、本人ピアノやりたがってないのに無理にやらせてるんでしょう。」
「・・ん・・まぁ・・それはそうなんだけど・・・」
わたしゃどうしたらいいんでしょう。心の中では半泣き。
この女性、全く間違ったこと言ってませんよ。ロジックは正しいのに。でも間違っているんです。。。
で、この女性に何言われても、わたしゃ自分の本意ではない返答をせざるをえない羽目に。
上記コミュニケーション異常の現象について原因・発生理由など考察。
下記のうちのどれと思うか読者の皆様にアンケートでもしてみたい気がします。
普遍的な現象か個人的な問題か。
1.
自分では当然のように、親バカな ほほえましいニュアンスは伝わるもの、と思い込んでいたのですが実は、
案外、伝わらない。という説。(普遍的な現象だとする説)
( [愚妻] [古女房] などといった単語もありますし、身内をクサす、というのは、日本の伝統ですね。
「かーうちのかかあのほうがまーちったあ ...」みたいな感じ。
そういう感覚が最近では理解されにくくなっている。とか。)
2.
目の前のこの女性が特別だとする説。
(幼少期に「お前はダメだ」「才能がない」と言われた体験があり、その恨み (コンプレックス) が見る目を曇らせている。とか ? )
(なまじ わたくし秀樹が音楽方面での表現者ということを知っているため、皮肉にもその予備知識が正確な理解の邪魔をしている。とか ? )
(この女性はここ数年は中国でビジネスしている人ですが、すっかり外国人のメンタリティを身に着けてしまった、あるいは日本人的なノリを忘れてしまった。とか ? )
3.
ひできさんのほうがおかしい。
(あるいは) (ひできさんの説明の仕方がへたなのよ。とする説。)
(あるいは) (すいませんひできさん はじめっから なに言っているのかわかりません。という人もいらっしゃったりして ?)
[2.] の、目の前の女性が個人的にヘン、という場合ならまあよしとしましょうか。
もし [1.] だとしたら、日本の将来/日本文化のゆくすえ
が心配になってくる話です。
というわけで後日、ちょっとしたことを試してみることにしました。
(次回
[愛情の裏返し表現はつたわるか] に続く。)
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