2021年06月27日

これ。生涯 出会った 仏像ハンドブックの中で一番オススメ。手軽で楽しく、それでいて網羅性もいです。

あたくし、「菩薩」と「如来」の違いくらいは知ってる、て程度。「六観音 (七観音)」全部言えるかと言うとそれはちょっと。そう言や「千手観音」て、たーけみたいに手がおびただしく生えているけど、それでも 1000 は ないんとちゃう ? て思ってたものでしたが、そうですか、1本当たり25の世界をすくうので、40×25 = 1000 ということでしたか。て、そうゆことも書いてあります。「千手観音」がそれぞれの手に持っている持物 (じぶつ) についても イラスト付で ぜーんぶ 解説してくれてます。
とかとか。
一目瞭然なイラスト。とっつきやすさと専門性の高さとが両立していて、奇跡のバランス。
仏像イラストレーターが作った 仏像ハンドブック - 田中ひろみ
仏像イラストレーターが作った 仏像ハンドブック - 田中ひろみ

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2021年01月23日

原宿の太田記念美術館で開催中の「和装男子」展。会期は来週1/28の木曜日まで。(今日明日が最後の土日)

いやー生きてりゃそのうちいいことあるもの。美女とデートしてました。それはさておき、その際のデートコースにあった展示がなかなかに良かったので。
月岡 芳年 の火消しがカッコいい !! (「月百姿」22. 「烟中月」)
月岡 芳年 の火消しがカッコいい !! (「月百姿」22. 「烟中月」)
https://twitter.com/ukiyoeota/status/1348933021701869575

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2020年11月08日

薩摩琵琶の奏者にも尺八奏者にも思い当たる知り合いはおらんのですが、

自分の知らないカタの話題でタイムラインが埋め尽くされる、という椿事が起きています。複数のカタガタが、ひんでん さん のこともタグ付けした上で訃報をツィートしたりその他SNS投稿したりしてくださったために。いえ しかし存じ上げないです、その おかた。武満 徹 とかを演奏するカタだったのでしょうか。確かに、例えば「ノヴェンバー・ステップス」とか には、多感な頃のあたくしがシンバシーを感じていたものでしたけれども。

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2019年10月27日

戦時中の小学5、6年生の教科書。「初等科國史」復刻版。大変に興味深いです。

ショードー的にポチりました。
生き生きとした描写で、面白く、読みやすいです。イデオロギーを気にしなければ、楽しいです。
100人いれば100通りの捉え方・見方がありますが、この書は当然ですが、天皇中心の歴史観で以て書かれています。そういう捉え方・見方がどうあっても嫌な人には嫌でしょうけれど、イデオロギっているのは読む前から分かり切っていますので、むしろ安心して読み進められます。どういう魂胆でこのような書き方になっているのか、などと訝しまなくても済みます。(ちょうど「赤旗」のほうが「朝日新聞」より好感持って読めるのと同じ。) (イデオロギーは実はあるのです、結構、なんの書にでも。)
 
なんか、すごく、文学的です。
「万葉集」を紹介するクダリなど、こうです。
 ↓ 
「国中に元気が満ち、力があふれました。このころできた万葉集という和歌の本には、若鮎のようにぴちぴちとした歌が、たくさん集っています。」

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2019年04月12日

「奇想の系譜」展、見てきました (最終日にカケコミで)。(04/07 日曜 午前)

つねづねかねがね ヒイキにしている
曾我 蕭白
は、やっぱり、素晴らしかったです。
「虎渓三笑図」
なんざ、
構図、アングル、デフォルメ、その他デザイン…、
開いた口が塞がらないスゴサです。
「仙人図屏風」
は、濃淡が逆。風景が濃く、3人の仙人が薄いです。うーむむ、興味深し。
びりびりの手紙を きいいいいっ !! と口にくわえてる女の人の図は、ただ単に
「美人図」。
英訳でも
「Beauty」。
「いいの、それで」と思うほどに 情報をそぎ落とし切ったタイトル。

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ラベル:日本の文化
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2019年04月02日

ポエジーは案外、大切。元号は完全には廃止しないのが好み。

「昭和歌謡」とか「大正ロマン」とか。そういった言葉やカテゴリが今後 生まれなくなってしまいます。ちょっと寂しいです。また、そういった単語、って、ほぼ、英訳、不可能ですよね。外人さんに伝えたくて伝わらない、日本人が共有して持つイメージ。日本人が大体において そこはかとなく共感するところ。「お国柄」て、案外と大事。人それぞれ、人に性格の違いがあるように、国とか民族にも違いがあります。自分を大切に思う一方で他人も尊重するように。自国も他国も認め合うために。自国の「お国柄」は、大切に思っています。

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ラベル:日本の文化 時事
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2015年12月26日

三波春夫「大利根無情」てのが大オススメなのですが、いい版が YouTube に見つからないなー。。。

ピークは
2番と3番との間奏部分。
梵鐘が鳴り、
語りが入ります。
セリフは
 
「…ゆかねばならぬ。そこをどいてくだされ。ゆかねばならんのだー。」
 
で締め括られ、3番の歌唱へと続きます。レコードでは、そうなっています。
しかし実際の舞台では、「そこをどいてくだされ。」が省かれていることが多いです。これは省かないほうが好みです。

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ラベル:日本の文化
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2015年12月23日

日本人なら見ておかなきゃ駄目ですよ !! 三波春夫「俵星玄蕃」。見なきゃ、駄目 !!

8分31秒ある大作ですが、ピークは
6分15秒後に来ます。
 
「そば屋か」
と言うクダリ。
これを聞き遂げるまでは、見るの やめないで。
なんで、そんなんに魅せられるのか、見たことなければ到底、見当もつかないでしょうけど、とにかく とーにかく、
これを聞きたい。みんな、わずか4文字の、これを待ち望んでおるわけですよ、知ってる人は。
 
まず、見て。
https://www.youtube.com/watch?v=fnX1vD0TBJU

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2013年07月09日

浄瑠璃に萌え萌え。日本の最先端テクロノジーと伝統芸能とのコラボ。

人形浄瑠璃 文楽 が、初音ミクに合わせて踊る。

[人形浄瑠璃の方法論:初音ミクに連なる系譜 メルトの舞]
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21288223



Takahashi, Hideki / 高橋秀樹--------
about me
--------

hinden Takahashi, Hideki
ひんでん 高橋 秀樹
http://hinden.at.webry.info/200002/article_1.html

hinden's music (ひんでん の 音楽)
https://soundcloud.com/hindenhideki
ラベル:日本の文化
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2013年05月09日

昔なつかしの和玩具、けぶえ (毛笛)。

ひんでんアイテムの一。
時折、パフォーマンスで使用。
オモチャの楽器/けぶえ/毛笛 - 私家版楽器事典/しかばん がっきじてん
毛笛風船。

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2013年04月03日

[池袋 ミステリー・ツアー] 旅館・とくや荘。外人のお友達が日本に来た時にでも、ココを紹介したろ。

ジャパニーズ・妖怪にうまくしたら遭えるかもしれないよ、とでも言ったら、フランス人とか、喜びそう。

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2008年11月04日

へ ? 日本人のくせに エロが理解できんとな。

こういう文化の延長線上に、今の我々があるんだが。
※ 画像が見えていない場合は、アドレスバーに直接リンク先のアドレスを貼ってください。単なるクリックでは表示されません。ワラノート  (続)昔の日本人がスゴすぎる件について - 断面萌えまで開拓していた
※ 画像が見えていない場合は、以下のアドレスをアドレスバーに直接貼ってください。(単なるクリックでは表示されません。)
http://blog-imgs-24.fc2.com/w/a/r/waranote/syunga2-352.jpg

[ワラノート (続)昔の日本人がスゴすぎる件について]

上のは、断面図でしょうか図解でしょうか。
とにもかくにも、変態行為も変態芸術も、古来から日本にございました。しかも。全ジャンル制圧。
死姦、獣姦、男のみ3P、百合、乱交、おおよそ現在あるものはすべてとっくにございます。

大蛸とヤっとる葛飾北斎の浮世絵は、有名。
※ 画像が見えていない場合は、アドレスバーに直接リンク先のアドレスを貼ってください。単なるクリックでは表示されません。ワラノート  (続)昔の日本人がスゴすぎる件について - 大蛸とヤっとる葛飾北斎の浮世絵
※ 画像が見えていない場合は、以下のアドレスをアドレスバーに直接貼ってください。(単なるクリックでは表示されません。)
http://blog-imgs-24.fc2.com/w/a/r/waranote/syunga147.jpg


ですが北斎の作品もそれだけではないし、そもそも、春画を描かなかったのは写楽くらいだ、と言われております。つまり、誰もが描いていた。しかもむしろコッチの仕事の方が多かったのではないでしょうか。

浮世絵が主になりますが、ぜひ上のリンクをクリックして、めくるめく変態絵巻に圧倒されてください。



さて。
でも一般市民向けの下世話なジャンルの人つまり浮世絵師に限るんでしょ、と思う方々も きっと いらっしゃろう。
あまーい。

[ワラノート 昔の日本人がスゴすぎる件について]

みんな、ヤっとるわーい。

狩野探幽も。
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http://blog-imgs-24.fc2.com/w/a/r/waranote/syunga1-4.jpg


尾形光琳も。
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http://blog-imgs-24.fc2.com/w/a/r/waranote/syunga10.jpg



こんなんも。(歌川国貞)
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※ 画像が見えていない場合は、以下のアドレスをアドレスバーに直接貼ってください。(単なるクリックでは表示されません。)
http://blog-imgs-24.fc2.com/w/a/r/waranote/syunga210.jpg



とどめに、これ。
※ 画像が見えていない場合は、アドレスバーに直接リンク先のアドレスを貼ってください。単なるクリックでは表示されません。ワラノート  (続)昔の日本人がスゴすぎる件について - とどめに、これ
※ 画像が見えていない場合は、以下のアドレスをアドレスバーに直接貼ってください。(単なるクリックでは表示されません。)
http://blog-imgs-24.fc2.com/w/a/r/waranote/syunga223.jpg



あなたにも、あなたにも、そしてあなたにも、変態の血は受け継がれています。
どう あらがおうと、逃れるすべはないのです。

「ほほお、ご先祖様に似て、お前もなかなか変態だな。血は争えないな。」
(ことば責め)






後記。

現代・西洋のエロ。

[え ? なに ? エロい芸術表現が苦手だって ?]



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2008年08月24日

円山応挙「龍門鯉魚図」。

円山応挙「龍門鯉魚図」。白黒ツートンカラーの縦じま。しかしあくまでも、抽象画ではございません。写実画でございます。
白黒ツートンカラーの縦じま。
しかしあくまでも、抽象画ではございません。写実画でございます。



円山応挙「龍門鯉魚図」。一部を拡大。上図の一部を拡大。

鯉が滝登りしていました。

で。

驚くべきは、むしろここからなのですが。。。

滝となって流れ落ちる水。登る鯉に かぶさっている水。
この水を どう 描いているかというと。。。

。。。描いとらん。
え ? えええ ?
描いとらんです。何も。

鯉を普通に描いたあと、上から白い線を かぶせて引いたのではございません。
鯉も水も、最初から、何も描いていません。無地のまま。
鯉・なにもなし・鯉・なにもなし・鯉・なにもなし
の シマシマ。



マグリット 白紙委任状 - Google イメージ検索マグリットに、二つの風景をシマシマにして同時に一枚に載せる、ていうことを やっている絵、ございますね。
マグリットにも 上の絵、見せてあげたいわ。
どういうコメントすることでしょうか。
(ちなみに 横の画像は マグリット 1965年 の作ね。)



円山応挙「龍門鯉魚図」。全体の写真ところでこの「龍門鯉魚図」。全体の写真は、横の画像の通り。左右揃って一作品です。。
お目にかけていたのは、作品全体のうち、右側のみでした。
左右それぞれの大画像をご覧になりたい場合は、以下のサイトをご覧になるのも手。
[[作品] 大乗寺 円山派デジタルミュージアム - ◆掛け軸 「龍門鯉魚図」]
ただしここ、「マルシー」が超ウザい。歴史的遺産・学術的芸術的国民的財産に対し、どうして権利を主張しようと思うのでしょうか。私物であるかのようです。みんなのもの、ということでいいと思うのですが。



今日 気になった 赤の他人のサイト。

[ほぼ日刊イトイ新聞 - 江戸が知りたい。東京ってなんだ?! - 江戸東京博物館「特別展 円山応挙」についての特集 - 「幽霊画にいたる、応挙の進化」1/5]



[写実の巨匠・円山応挙:トラネコ日記]

あたくしオススメの応挙作品が あまねく 画像付きで紹介されています。
前記事 で ご紹介いたしました あの絵 も。



[美術ミステリー45 - 無頼の絵師 澤田ふじ子 幻冬舎]

このサイトで取り上げている小説自体は読んだことはございません。オススメかどうかは存じません。ただ、期せずしてオススメなのが、話のついでに載っている画像です。円山応挙「龍門鯉魚図」のほかにも、雪舟の「秋冬山水図・冬」の画像も見られます。





関連する過去記事。

つい最近の記事
[上野・東京国立博物館 での 特別展「対決−巨匠たちの日本美術」、見てきました !! ]
で、あたくし、こんなことを書いていました。
 
「円山応挙で好きなのは、「あれ」やら「あれ」なのですが、残念ながらそれらは出ていませんでした 
 (それらについては、機会あれば当ブログでそのうちちゃんとご紹介いたしましょう)。」

 
というわけで、「あれ」をご紹介した前記事に続いて、残りの「それ」を、ご紹介申し上げました次第。



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2008年08月23日

円山応挙「氷図屏風」。未曽有の天才の仕業。全世界はこの絵に驚け !!

円山応挙「氷図屏風」。未曽有の天才の仕業。全世界はこの絵に驚け !!
すっ。すっ。
と、引かれた何本かの線。
しかしこれは、抽象画ではございません。写実画でございます。
 
これぞ、
応挙「氷図屏風」。
 
池の氷に入った ヒビ
 
でございます。





いやあ。びっくりしたなァ。





あたしゃ この絵を 欧米人たちに見せつけてやりたくて しょうがないよ。
「印象派」程度のことで、革新的な事件と大騒ぎなんですから。
日本では百年以上前に、これですよ。
この表現。この大胆。
どうだまいったか、の一作でございます。





TOMORROW MAN : 色、形、音の統合、「空間主義」の創始者・ルーチョ・フォンタナフォンタナさんからも、コメント取りたいな。キャンバスに切れ込みをいれただけ、それだけで作品にしている人。上の絵を見て、なんて言うだろう。
(ちなみに 横の画像は フォンタナ 1959年 の作ね。)
(アイコン拝借元 : [TOMORROW MAN : 色、形、音の統合、「空間主義」の創始者・ルーチョ・フォンタナ])





今日 気になった 赤の他人のサイト。

[写実の巨匠・円山応挙:トラネコ日記]

あたくしオススメの応挙作品が あまねく 画像付きで紹介されています。
次記事 で ご紹介しようと思っている あの絵 も。


[書道家 大橋陽山 Blog 『 瞬感 』: 応挙「氷図屏風」]





関連する過去記事。

つい最近の記事
[上野・東京国立博物館 での 特別展「対決−巨匠たちの日本美術」、見てきました !! ]
で、あたくし、こんなことを書いていました。
 
「円山応挙で好きなのは、「あれ」やら「あれ」なのですが、残念ながらそれらは出ていませんでした 
 (それらについては、機会あれば当ブログでそのうちちゃんとご紹介いたしましょう)。」

 
というわけで、その、「あれ」と「それ」とを 今回ご紹介しようと思った次第。
次記事は、残りの「あれ」を、ご紹介いたします



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2008年08月10日

上野・東京国立博物館 での 特別展「対決−巨匠たちの日本美術」、見てきました !!

前記事で取り上げた、曽我蕭白「群仙図屏風」の実物も堪能。
ディテールのカキコミ。情報量がスゴイ。
奔放、大胆、斬新、前衛、奇想。それでいて同時に、細かい実に丁寧な仕事をしてらっしゃる。
 
曽我蕭白 と対決していたのは、伊藤若冲
誰がなんと言おうと、今回の企画 (巨匠 24人 12組 の対決)、この 怪人・鬼才 二人の勝負が最大の目玉。ここのこのコーナーにトドメを指します。

若冲ですが、まず出迎えてくれたのは、「石灯籠図屏風」。一見、無難な絵です。しかし。まてまてまてまて。こりゃ、点描 じゃないの。ええと点描っつうたら ジョルジュ・スーラ よね。1859年生まれ。若冲が死んだのが 1800年 だから。。。はるか前にすでに若冲がやってたんじゃないの。
今回出てないけど若冲には、「鳥獣花木図屏風」って何万ものマス目で描いたってのもあるわよね。
んもう、「印象派」程度のことで大騒ぎな西洋美術とは、格が違う。次元が違う。若冲たったひとりで、美術史に影響するような画期的な技法の開発をいくつもしているのですから。しかも本人、「技法を開発している」なんて意識なく、やりたくなった表現を、ただ、しただけに違いございません。しれっと。

若冲といったらお馴染みなのは、ニワトリさん。やはり一点、それものが混ざっていました。「仙人掌群鶏図襖」。サボテンかあ。この時代にサボテンは珍しいのでは。
あと、「旭日鳳凰図」の色彩の強烈なこと。



円山応挙 vs 長沢芦雪 も、見る前から、楽しみなカードでした。
円山応挙で好きなのは、「あれ」やら「あれ」なのですが、残念ながらそれらは出ていませんでした
(それらについては、機会あれば当ブログでそのうちちゃんとご紹介いたしましょう)。
(追記。「それら」。記事 up しました。「これ」と「それ」)

長沢芦雪 は、必殺の、「虎図襖」を出してきました。これ。顔より前足の方が大きいんですよお。それもあり、実際にはそんなことないのに、絵が襖からハミ出しているかの印象なのよ。そういや しっぽも、ありえん長さ してますね。
ほか「山姥図額」。山姥の顔。体が真っ赤で、顔は少しもかわいくない金太郎。この絵も味わい深い。
こりゃ 芦雪に軍配。。。と思っていたら、応挙 側、猛攻撃。
「保津川図屏風」。ものすごいダイナニズム。ザザザザーッと雪崩れ込んでくる水流。迫力。
おっと、芦雪は「海浜奇勝図屏風」。右が近景、左が遠景。右の絵を見て、左に視線を移動させます。パノラマ効果が抜群。
「こりゃどっちもスゲー」ですが、やっぱり芦雪に軍配ですな。



こういう企画でしたら、どの作品を出してくるか、が極めて重要になってきます。若冲・応挙はベストメンバーで戦っていません。もちろん、蕭白も芦雪も、まだまだ他にスゴイの、いくらもございますが。



運慶 vs 快慶。
この対決は、なくてもよかったかもしれません。何で混ざってるの君たち、というカンジです。これは、作者の格が他より落ちているわけではございません。ベリー・ベストの作品同士の比較でない、という点で、「何で」と感じました。仏像なら、通常展示の方で、タダで、いくらもスゴイの見られますがね。



雪舟 vs 雪村 (せっそん)。
雪舟は、おそらくいちばん有名な「秋冬山水図」を出してきました。
いつも思うのですが、右隻・やや左より中央に出現している 時空の裂け目のような黒いタテ線は、こりゃ一体、何なのでしょうか。どなたか教えてください。裂け目の右と左とでは風景が変わっているし。裂け目の右側。何ですかこりゃ摩天楼ですか蜃気楼ですか。この時期に摩天楼なハズないわね。断崖絶壁かなにか ?

(これ、「秋冬山水図」。会期後半にしか出してなかったのですね。。。)

雪舟、さらに、「慧可断臀図」も出してきました。望み得る最強の布陣で臨みます。

対する 雪村 (せっそん) は。。。ありゃ。慧可と対決するなら居るべき「呂洞賓図」が。差し替えでもう居ないの。うわーん。
そうは申しましても、「蝦蟇鉄拐図」が出てます。これ一作で、雪村 (せっそん) の勝ちは決定ですけれど。

雪村 (せっそん) といえば、今回出てないですが、「列子」さんが空高ーく浮き上がっている絵がございます。
(列子 : あの、「杞憂」とか「朝三暮四」とか有名なコトバの元となった人。)
それの実物、見てみたかったな。



若冲・蕭白の非凡極まるバケモノ・アートの後の人たちは、すっごい、気の毒なことになっていました。
直後の、大雅 vs 蕪村。
ショボ !!
一見して、貧相。普段の普通の展示でしたらこんなことにはならんかったでしょうに。
オーラが、違い過ぎるのよ。
作品から どわー と迫ってくる、ね。
生命力とか。表現の強さとか。
ねー、ホントに。
単品で見せられるならソレナリ (と申しますか巨匠) の作品たちが、
若冲・蕭白以後に見せられてしまっちゃあ、もうダメです。
直後どころか、その後に続く全員が、もうダメでした。
横山大観も、ホントだったら まだ、もうちょい、マシだったんでしょうに。



今回の対決企画に、河鍋暁斎、いませんでしたね。
「外人に見せて日本のスゴさを自慢したいアーティスト」では、ひできチャート、上位の人なのですが。
あと、葛飾北斎ね。この人、スゴイわ。





後記。

あたくしが出会わせた二人、兵頭喜貴・佐藤直樹 両名は、ヌケガケで既に行ってた模様。

[変態対決] -掲示板並びに生態観察日記 - [兵頭写真館Z とある写真作家の足跡]

この展覧会、7/17 日曜 までです。
ちなみに、会期中に差し替えとなるものもございます。
7/11 月曜から (ラスト一週間) は、なんと、俵谷宗達 vs 尾形光琳 のコーナーで、あの国宝、風神・雷神 が お出まし。両者の 風神・雷神 を並べて比較できる機会は、今後あるものなのでしょうか。





推薦図書。


奇想の系譜 (ちくま学芸文庫)
筑摩書房
辻 惟雄

ユーザレビュー:
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今日気になった赤の他人のサイト。

[京都 洛中洛外 日々是好日: 「若冲を愉しむ」 京都国立博物館(常設展)]
京都 洛中洛外 日々是好日: 「若冲を愉しむ」 京都国立博物館(常設展)
写真は、ここで話題にした若冲の「石灯籠図屏風」。右隻のみ。



後記。2

2006年の夏には、同じ 東京国立博物館 で 「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」 てのも、ございました。
この美術展も、素晴らしいものでした。
ご覧にならなかった方々は、もう、ホントウにお気の毒。としか申せません。それくらい。
今回の美術展と、あわせて、両方、見ておくことができたのは、幸運でした。
前述の、何万ものマス目で描いたっていう、若冲の「鳥獣花木図屏風」も、そのとき実物に拝謁することができました。ほかに、「花鳥人物図屏風」「鶴図屏風」「伏見人形図」。。。書き出しておられなくなりました。夥しい量の傑作が続々、出ていました。
曽我蕭白もございました。今回出ているのとは違う、「寒山拾得図」も出ていました。
円山応挙の別の絵も、長沢芦雪のあれやこれや (特に「白象黒牛図屏風」) も、見られました。
よかったです。

[「若冲と江戸絵画」展 公式ブログフォトライフ - 鳥獣花木図屏風/伊藤若冲]
「若冲と江戸絵画」展 公式ブログフォトライフ - 鳥獣花木図屏風/伊藤若冲

[「若冲と江戸絵画」展 公式ブログフォトライフ - 白象黒牛図屏風/長沢芦雪]
「若冲と江戸絵画」展 公式ブログフォトライフ - 白象黒牛図屏風/長沢芦雪

前記事。

[完全に気が触れた世界・曽我蕭白「群仙図屏風」 (六曲一双) で発生中の怪異現象。]



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2008年08月09日

完全に気が触れた世界・曽我蕭白「群仙図屏風」 (六曲一双) で発生中の怪異現象。

誰がこんな絵の存在を認めたの、というくらい。ブッとビ。
常軌を逸してるどころでないわ。フリキっとるわ。
周りの状況も小道具のコーディネートも、
とにかくどこがどうヘンといちいち言っておられんほどでございます。
で、メインキャラの仙人たち。もちろん全員がブっとんどる。
狂い方は、これがまた、それぞれで、実に独自性ございます。
どの仙人もいいですし、誰に注目してもなみなみならぬ興味を持たずにおられませんが、
特に、誰が皆さんは気になりますか。
 
ちなみに あたくしは、あの人ですな。単色で、色彩的にはいちばん地味かもしれぬのですが。

曽我蕭白「群仙図屏風」 (六曲一双) 右隻右隻。



曽我蕭白「群仙図屏風」 (六曲一双) 左隻 左隻。



右隻・右から 3ブロック目の片手を上に突き挙げている仙人さん。特に、気になります。
(画像をクリックすると拡大表示されます。ぜひ拡大画像で ご確認ください。)
突き挙げている、といっても、パー。グーじゃない。そしてこの 反り気味の背筋の伸び上がり方

。。。んで。。。なんでですか。なぜですか。

下半身を中心に、部分的に画像がブレています。まるで、デジタル画像がデジタルなエラーを起こしたかのよう。でなければ、映りの悪いテレビとか。。。

テレポーテーションで、行こうとしている瞬間でしょうか、逆に今ここに現れたところでしょうか





今日気になった赤の他人のサイト。

[無為庵乃書窓 - Gallery - IX  曽我蕭白の世界]

[無為庵乃書窓 - Gallery - IX  曽我蕭白の世界 - 人物画]





次号に続く。

[上野・東京国立博物館 での 特別展「対決−巨匠たちの日本美術」、見てきました !! ]



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